教職員向け「がん教育研修会」にてワークショップと講演会を行いました。

令和7年度、大阪府教育庁主催「がん教育研修会」にて、
ワークショップ形式+医師講演+がんサバイバー講演を行いました。

【日時】2025年11月13日(木) 14時~16時45分

【テーマ】
「がん教育って、子どもたちの『生きる力』を育むヒントがいっぱい!」

【対象】
大阪府内の小中高校・支援学校の管理職および保健の授業・学校保健に関わる教職員等すべての教職員
※政令指定都市を除く

少人数グループのワークショップと、大阪医科薬科大学病院 総合診療科の鈴木富雄医師の講演、
がんサバイバーである、ダカラコソクリエイト主催 谷島雄一郎様の講演の組み合わせによる、参加型研修を行いました。

ワークショップでは、
・「がん」のイメージ、がんについて知っていること
・自身はがん検診を受けたことがあるか、日々健康で気をつけていることはあるか
・(医師とサバイバー講演を聞いて)子どもたちにがん教育を通して何を学んでほしいか、子どもたちに伝える上で悩みはないか

の3テーマで話し合っていただき、

講演では、
・鈴木医師「がんの最新の予防・治療」
・がんサバイバーの谷島様「当事者視点を生かしたがん教育の可能性」

のお話をしていただきました。

  

なぜ教育現場で、数ある健康教育のテーマの中から『がん教育』を取り上げることに意義があるのか、
最新の医療知識のアップデートとともに、子どもたちへの伝え方と補助教材の提案で、
より子どもたちに「じぶんごと」として捉えてもらい、将来の「生きる力」を育む機会にしてほしいという思いを伝えました。
HPVワクチンの最新の情報と状況、学齢期での予防接種・予防医療の大切さもお伝えしています。

研修後のアンケート回答には、
・今までで一番お話がすっと入ってきた。
・最新のがんに関する知識を得られた。ワクチンについての印象も変わった。
・がん教育とはなにかということがはっきりした。がんを知るということが終着点ではなく、どう生きるかということだと分かった。
・HPVワクチンに関しては効果があることは理解しているが、学校現場で行うことに反対する人はまだ根強い。正しい情報の啓発をより一般にも広めてほしい。
・講演を聞いてから、外部講師に依頼する際も丸投げでなく、一緒に作っていくという必要があるということをより感じた。

などです。
今回、50名近い教職員の方々にご参加いただき、
講演の間もメモをたくさん取っていただき、
とても活発なワークショップの時間と、質疑応答の時間になりました。

教職員の方のがんに関する知識量、教科や学校保健の専門性の立場がありながらも
『がん教育』に対する考え方をより発展的にとらえていただけたと感じています。

HPVワクチンや子宮頸がんの認識・理解度に関しては、
まだまだ「医療」「教育」「定期接種者(子供たち)」「定期接種者の保護者」
それぞれに課題はあります。

医療と教育がより連携し、持続していくための形を探りながら、引き続き活動してまいります。

当日の研修資料一覧はこちらです。
http://hpvv-kinki-2.jp/news/wp-content/uploads/2025/11/20251113_当日資料一覧.pdf